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村井さんは、わずか25歳で借金4億円を背負い、完済した。
かなり額の大きいお金を動かしている。
そうとは信じられないような新人時代の話を聞かせてもらった。

パソコンすら触れなかった新人時代

「入社して人生で初めてパソコンを触りました。スマホも持ってましたけど、ほとんど使わなかったです」

ある印象的な出来事がある。

「サイバーエージェントのアメーバピグが全盛期でした。入社したからピグ自分で作らないといけないなと思って先輩からパソコンを借りて、ピグにログインしたんですよ。パスワードが保存されていたんですが、誤ってお客さんのパスワードでログインしていて、ピグがかわいい女の子だったんです。デフォルトがそういうものなのかなと思って、それを自分のピグに変えて、おっさんに変えちゃったんですよ。そうしたら初日から事故ですよね。最初はそれぐらいのレベルでした」

それでも、乗り越えていった。
「最初に言われたのは量質転換ですね。量をやることによって質に変わるから、とりあえず量をやると。あとはもう毎日、分からないことを分かるようにするために”分からないリスト”をつくって、毎日分からないことを書いて、それを分かるようにしていったらどんどんステップアップする、というのをずっとやってましたね」

村井さん写真

ビジネスはシンプルがベスト。
難しいカオスな物を因数分解してルール化したモノだけがシンプル。
最初から効率的にはできない。
カオスなものをやった経験がなければ、効率のいい動きはできない。
「カオスなものを因数分解して組み解く作業を1年目で学べたのは大きいですね」
そんな新人時代だった。

「受験もスポーツも何にでもルールがある。ルールを制した者が絶対ビジネスでも勝てるはずなんで。たぶん全部一緒だと思うんですよね。そのルールをカオスの中から因数分解して見つけないといけない。それをやれるビジネスはやっぱり面白いですよね。まぁ何でも通用するものだと思うんですけど、っていうのはずっと考えながらサイバーにいましたね」

印象に残っている営業活動はない

「これ印象に残ったなという営業のエピソードは無いかもしれないですね」
それはどうしてだろうか。
「自分の場合は最大限の営業活動しかしないように自分の中で決めてるんで。営業って、先読み力と期待値コントロールをいかにうまく機能させるかだと思うんですよ。自分の営業活動は全部そうなので、印象に残っているエピソードというのは逆に無いですね」

村井さん写真

村井さんから見て、営業に大事なものは2つある。
先読み力と期待値コントロールだ。
「課題だと分かっていることを”これが課題ですね”と言うんじゃなくて、お客さんが課題と感じていないことを課題として捉えて、”あ、そうなんですよ!うちそれ課題なんですよ!”となって解決することが営業として一番やるべきこと。これが先読み力ですね。それと期待値コントロール。すごく期待されているのにレベルの低い提案が出てきたら”は?”ってなる。そこをどうコントロールして期待値を越えていくか。先読みして課題の解決をして期待値コントロールする。これがセットだと思います」

新人時代から、営業は先読み力と言われていたそうだ。
「”顧客の課題をいかに先に発見できてそれを解決できるか。これが営業力”とずっと言われていたので、それしか意識してませんね」
テクニックや基本のキのようなセオリーは気にしないのだろうか。
「細かいテクニック論は使うとバレちゃいますね。人は賢いので。小手先のテクニックではなく、気に入ってもらえて好かれるかをファーストインプレッションでどれだけ築くのかが一番大事だと思います」

村井さん写真

パソコンすら初めて触った新人時代。
そこから数年でここまで洗練された営業観を獲得した。
村井さんの歩みは質もスピードも物凄い。

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村井 慎二(むらい しんじ)さん
1991年生まれ。高校3年時からプロボクサーとして活躍し、大学卒業後にビジネスの世界に飛び込みました。パソコンに慣れておらず「WEBで物を買う人は絶対何か騙されている」と考えるくらいの新人でした。そこからの努力とセンスで力をつけて現在に至ります。株式会社サイバーエージェント、ポート株式会社を経て、2017年10月より株式会社オンライフ取締役COO。

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