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笹田さんは、営業代行の業務をやっている。
メールでの営業だが、意外なほど打率がいい。
洗練された営業のノウハウや哲学が凝縮されていた。

アクションを引き出してクロージングをかけるまで通貫で

「今やっているのは新規営業の案件ばかりですね」
Eメールを一度に2,000~3,000件に送る。
メールにランディングページへのリンクを設置する。
そのページからコンタクトしてくれた人にクロージングする、というようなオペレーションだ。

「受注している案件のゴールは、アクションを起こしてくれたお客さんへのクロージングになることが多いです」
資料請求するというアクションを引き出す。
メールに返信をするというアクションを引き出す。
そうしたアクションを起こしてくれた方に対してクロージングをかける。
多くの場合はこのクロージングまでを要件として案件を受注している。

笹田さん写真

「ランディングページの内容やコンバージョンのポイントは、クライアントのやりたいことと、こちらとしてもコンバージョンの取れるところを調整して、効果が出る方法を色々試してます」
資料請求の場合もある。
どこかの場所への見学誘導の場合もある。
「導線は色々です。クライアントとの調整で決めていきます」

アポ率は7~8割

「この方法は、ランディングページからコンタクトしてきたお客さんに連絡を取っていく手法なので、アポ率は7~8割くらいになりますね。無駄打ちがかなり少ないです」
ランディングページにリアクションしてくれるほど強い興味を持ってくれている人にコンタクトする。
「そういう人たちに向けてコンタクトして営業しています。見込み濃度は当然高いので、効率化がかなり図れています」

読んでよかったと思ってもらえるコンテンツをつくる

ランディングページを踏んでもらうための工夫もある。
「セミナーを頻繁にやっていた時代がありまして、そこで名刺交換した人やセミナーに来てくれた方たちをリスト化して送っています」
毎回同じリストを活用している。
反応が落ちたりすることはないのだろうか。

「案件の内容によってヒット率は変わりますね」
ヒット率を上げるために工夫していることはあるだろうか。
「情報提供を中心に据えることですね。こちらが送ったメールを読んでもらうということは、読んでいる間の相手の時間を奪うということです。だから”メールを読んでよかった”と思ってもらえる、ちゃんとしたコンテンツにすることを最も重視しています」
相手の時間を奪っている。
背筋の伸びる一言だ。

笹田さん写真

メール営業はホットなタイミングをつくれる

「打ち合わせでも営業現場でも同じく意識してますが、自分のために時間を使ってもらっているわけです。つまり相手の時間を奪っているということです」
だから、メールを送る時も読めてよかったと思ってもらえることを心掛ける。
「そうすると、お礼を言ってもらえるくらいに関係強化ができたり、タイミングの取りこぼしが防げたり、ホットなタイミングで問い合わせを送ってもらえます」

ホットなタイミング?
「電話はかかってきたから受けるものです。これは受け身のアクション。メールの場合、読んだものに返信をするとか、ランディングページをみてリアクションするというのはお客さん起点のアクションです」
お客さんのモチベーションが高い時にリアクションが届くということだ。
それを笹田さんはホットなタイミングと表現している。

メールのコンテンツとして一番喜ばれるもの

「メールは自分で書いています。多ジャンルで一気に営業しようとしても質が高まらないので、対応する案件の内容は”採用”と”マーケティング”にしぼっています」
これまでの経歴で経験してきた領域だそうだ。

「興味があるかどうかにもよりますが、情報提供できるネタが何もないという営業職はひとりもいないと思っています」
メール用のコンテンツを作ろうとして勉強をする。
勉強した内容は既に教科書かWEBサイトに載っていることがほとんどだ。
「コンテンツとして喜ばれるのは、その辺には転がっていない情報です。検索したら出てくる類のものではありません」

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カギは”営業職が足で稼ぐ情報”だ。
「お客さんと打ち合わせをしたら色んな話を聞けます。そこが一番勉強になります。その情報をコンテンツに巻き替えたり資料に落とし込んだりしてメールで送ってみる。たとえば他社の成功事例と失敗事例とか。こうすればいいんだという気づきを与える情報をもたらすのが営業職の役割だと思います」

AIが出てきても営業はなくならないという持論

「ビジネスはすべてコミュニケーションの産物です」
お客さんと営業職がコミュニケーションする。
そのなかで価値が生まれるからお金が支払われる。
「ただ売り込みをする、物を売るだけならWEBで完結する時代はもう来ています。その満足度や使用感、更なる効果の追求、そういうことは人同士のコミュニケーションがあって分かることです。話さなきゃ出てこないことを聞き出すことや、生まれた会話を情報やコンテンツにしていくのが営業職の役割であり意味だと思います。だから、AIが出てきても営業はなくならない、が持論です」

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笹田 裕嗣(ささだ ひろし)さん
1988年生まれ。新卒で人材会社にて営業や社内ベンチャー立ち上げに従事。その後、営業代行のサービスをおこなう個人事業主として独立しました。メール営業(Eメールを活用した営業)の手法で、現在はクライアント企業の新規営業案件を中心に支援しています。また、個人事業と並行して、WEBを活用したマーケティング支援をおこなう株式会社イノベーションハックのCOOにも就任しており、主にカスタマーサクセスの業務に従事しています。
ホームページ https://hiroshi-sasada.com/
オンラインサロン https://lounge.dmm.com/detail/343/

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